高齢者との会話では、相手の耳が遠くなっているということを意識して話すことが重要です。たとえば、声は低めにしてゆっくりとしたスピードで話すようにします。高齢者は高音を聞き取りづらくなる傾向にありますので、落ち着いた低めの声の方が理解しやすいです。そして、早口でしゃべると、それぞれの音がまとまって聞こえてしまい理解できない恐れがあるので、音を区切るようにしてゆっくりと話します。
そして、目線を合わすということも大事です。こうすることで高齢者に敬意を示して丁寧に会話をしているという印象を与えることができますし、ちょっとした目の感じでニュアンスを伝えやすくなります。「目は口ほどに物を言う」と言いますが、聞こえづらくなっている分アイコンタクトをしっかりと取ることで、より良い理解ができるようになるのです。
また、表情や身振りを意識してするというのも大事です。ゆっくりと話すと感情がこもりにくくなりますし、明瞭に言葉を聞き取ってもらえなくても、表情で感情を伝えられます。同じように身振りをすることで、さまざまな描写を音声以外でも理解してもらえますので、会話全体を通してコミュニケーションを取りやすくなるのです。会話の内容にも気を配りましょう。自分が話したいことをしゃべるというよりも、相手が関心を持っていることを話題にしましょう。そうすることで、相手も興味を持って聞いてくれますし、自分のことを話してくれるようになります。こうしてスムーズな会話が発展していくはずです。